入試に国語リスニング 拡大傾向

 音声で流れる説明文や会話文を聞いて、正しい要旨を選んだり自分の考えを記述したりする国語のリスニング(聞き取り)を、高校入試に採り入れる自治体が増えている。すでに7県が導入し、今春には千葉県が加わる。今の学習指導要領が「聞く力」の育成を国語の重要な目標に掲げていることが主な理由だが、「人の話を聞けない生徒が増えた」といった現場の危機感も背景にある。

 朝日新聞が全都道府県に取材したところ、青森、島根、岡山、山口、佐賀、鹿児島、沖縄の7県が公立高校入試で国語のリスニングを導入していた。広島市では、市立の中高一貫校1校が2月の入試で導入する。東京都も先行県の入試問題を取り寄せて検討中だ。

 全国で初めて公立高校の入試に採用したのは79年の青森県。「古い話なのでどんな経緯だったか分からない」と担当者はいう。追随する動きはしばらくなかった。

 しかし90年代に入ると、思考力、判断力、表現力などを重視する「新しい学力観」という考え方が学習指導要領に登場。02年度施行の指導要領でも「大事なことを落とさないように興味を持って聞くこと」「発言を注意して聞き、自分の考えをまとめること」が重要課題と位置づけられた。こうした流れを受け90、00年代に採用が続いた。

 出題形式は、問題文と設問をすべて読み上げたり、設問だけは問題用紙に印刷してあったりとさまざま。一斉放送やプレーヤーを用いる方法は共通している。

 最新の07年度の問題で見ると、島根県では、列車の車内放送が必要かどうかをテーマにした会話を聞かせ、受験生が話し合いに参加したなら「どのような意見を述べるか」を40~60字でまとめさせた。山口県では、「本との出会い」をテーマにした文章を読み上げ、どんな内容が書かれているかを質問した。

 首都圏で初導入となる千葉県では定期試験で国語のリスニングを採り入れている中学校もある。県教委は「以前からやっている学習活動を入試でも問うことで、国語の学力をより多面的に評価できる」と話す。

 私立高校にも広がり、文部科学省の07年夏の調査では、少なくとも青森9校、山口3校、福島、東京、和歌山、岡山、佐賀、鹿児島の各1校が入試に採り入れていた。

2008年01月27日 asahi.com

 

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