内申書評価に「補正」 教委の対策広がる

asahi.com 2007年05月28日  公立高校の入試で中学校が提出する調査書(内申書)の評定(成績)を、高校や教育委員会側が「補正」する取り組みが始まっている。背景には、各中学校が独自の基準で生徒を評価する「絶対評価」が広まったことがある。評価基準の「甘い」学校と「辛い」学校との間で評定がばらつき、不公平感が出たことを解消する狙いがある。  千葉県では来春の08年度の県立高校入試から、県教委が設定した「標準値」と各中学校の評定の平均値の差をもとに、各高校が受験生の評定を計算し直すことになる。中学校の平均値が「標準値」を超えれば、その分、同校出身の受験生の評定を引き下げ、低かった場合は引き上げる。  千葉県教委が絶対評価を導入したのは03年度入試。中学校側は教科ごとに独自基準を設け、基準への到達度によって1~5の評定で調査書を作る。それまでの「相対評価」であった、評定ごとの人数枠はなくなった。  これによって、評価基準を低く設定して4や5を多くつける「甘い」学校が増加したと言われ、「辛い」学校の保護者や受験生から「不公平」との声が上がっていた。  また、「入試資料としての信頼性に疑問がある」と考える高校も増加。従来の推薦入試にあたる「特色化選抜」で、調査書と面接だけでは学力が判定できないと考え、独自に試験を行う高校が出てきていた。  このような取り組みは千葉県だけではない。熊本県教委は06年度入試から、調査書の評定(4~20)を、学力検査の得点(0~50点)に従って補正するよう各高校に指示している。例えば、評定が20の生徒は、学力検査が満点に近ければそのまま、0点なら補正後の評定値は12になる。補正を行うようになってから、保護者らからの不満の声は減ったという。  補正ではないが、東京都や神奈川県も対策をしている。東京都教委は、ほぼすべての中学校の調査書の平均値をホームページで公開。高すぎる中学校の校長には、各区市町村の教委が指導などをする。神奈川県教委は、中学校が評定をする際に参考となる資料を配ったり、研修をしたりして、評定に偏りが出ないようにしているという。  調査書を絶対評価で評定すること自体を疑問視する声もある。全国で唯一、相対評価を使い続けている大阪府教委は「入試は成績順に上から順位を付ける『相対評価』。絶対評価を使えば、調査書が入試の資料として機能しない可能性がある」と指摘する。  文部科学省児童生徒課は「調査書の扱いは各都道府県教委が決めること」とした上で、「千葉県教委には取り組みの結果を報告してもらう。効果があれば全国に周知したい」と話している。

 

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